ニュース 2016.06.06. 06:30

新人時代から期待度が高い広島・鈴木 いよいよレギュラー間近!

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広島の鈴木誠也
 昨年とは一変し、開幕から打線好調な今季の広島。その打線にあって丸佳浩、新井貴浩、エルドレッドの中軸に続く6番打者に定着しつつあるのがプロ4年目の鈴木誠也だ。規定打席には到達していないが、打率.310、6本塁打、26打点と奮闘している。

 鈴木は二松学舎付高時代、投手として活躍する一方で高校通算43本塁打と高い打撃センスを誇った。2012年のドラフト会議では広島にドラフト2位で指名され入団。プロ入りと同時に野手に転向する。

 プロ1年目は主に二軍で試合経験を重ね、シーズン終盤に一軍昇格。9月14日の巨人戦に代打でプロ初出場を果たし、シーズン終盤には「1番・ライト」で2試合にスタメン出場するなど11試合に出場した。

 2年目の14年はシーズン終盤に1番打者として起用されると、9月23日のヤクルト戦でプロ初本塁打となる先頭打者本塁打を記録。同年は36試合の出場ながら打率.344と大器の片鱗を見せた。さらにシーズン後には21Uワールドカップの日本代表に選ばれ、打率.423と高打率を残し、大会の首位打者に輝く。

 更なる飛躍が期待された3年目は、ヤクルトとの開幕戦で開幕スタメンを果たす。その後はルーキーの野間峻祥との併用で出場機会を増やしていく。終わってみれば自己最多の97試合に出場。特に得点圏打率は.358と勝負強い打撃を印象付けた。

 そして今年は自主トレでソフトバンク・内川聖一に弟子入り。春季キャンプも順調に仕上げてきたが、キャンプ終盤の練習試合で右太ももを痛め戦線離脱。その影響で開幕一軍は逃すも、4月5日のヤクルト戦に「7番・ライト」で今季初スタメン。開幕から4番を打っていたルナが戦線離脱すると、17日の巨人戦からは6番に昇格する。

 クリーンアップをホームに返す役割を担い、持ち前の勝負強さを発揮して打点を稼いでいる。4月26日のヤクルト戦で2回に今季1号となるソロ本塁打を放つと、7回には満塁弾をレフトスタンドへ運び自身初の1試合2本塁打。先輩・新井の2000本安打達成に花を添えた。

 翌27日も2ランと、地元・東京の神宮球場で大活躍。5月に入っても好調を維持し、25日の巨人戦ではレフトスタンド後方に飛び込む特大の一発を放つ。翌26日も2回に試合を決める2ランと、その勢いは留まることを知らない。さらに5日のソフトバンク戦では、師匠・内川の前で、5安打の大暴れ。本塁打が出れば、サイクル安打という活躍だった。

 振り返れば、ルーキー時代の二軍戦でマルチ安打を記録した試合後に、「一軍で打てていないので、満足していない」と大野寮で1人黙々とバッティング練習をする姿を目にしたことがあった。あれから3年。ようやくレギュラー定着が手に届きそうなところまできている。
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