双璧をなす「ライバル関係」
5月31日からスタートしたセ・パ交流戦も、昨日までで全日程が終了。金曜日からは通常のリーグ戦が再開する。
現在パ・リーグ3位につける日本ハムは、交流戦を10勝8敗で乗り切り、2年連続の勝ち越しを収めたものの、2年連続で最高勝率に輝いたソフトバンクとの差は11ゲームにまで広がった。
ここ2年間はソフトバンクに優勝を明け渡しているものの、ここ10年の優勝回数を振り返ってみると、ソフトバンクの4回(2010、11、14、15年)に対して日本ハムも4回(2006、07、09、12年)。いまや「最強軍団」とも呼ばれるソフトバンクと双璧をなしている。
さらにこの10年間、ともに優勝を含むAクラス入りは8回。互いに譲らず優勝争いを演じてきた紛れもないパ・リーグ屈指のライバル関係にあるのだ。
出だしで誤算も、揃いつつある陣容
今年の日本ハムといえば、開幕からエース・大谷翔平になかなか勝ちがつかない日々が続き、チームの生命線であるリリーフ陣も増井浩俊や宮西尚生らが故障や不調によって二軍降格となるなど、苦しい戦いが続いた。
しかし、2年目の助っ人・レアードが5月に入って打率.326、12本塁打、21打点で5月の月間MVPを獲得。その後も勢いは留まるところを知らず、現在22本塁打は西武のメヒアと並ぶリーグトップタイの数字である。
6月に入るとエース・大谷が本領発揮。自己最速の163キロを連発するなど、その能力をいかんなく発揮し、5月22日の楽天戦から5連勝を記録。交流戦期間は3勝負けなしと抜群の安定感を誇った。
打線の方も、打率ランキングでリーグ7位・8位につける陽岱鋼と田中賢介をはじめ、打点2位タイの中田翔、さらに本塁打1位のレアードと、得点の形が整い始めた。
気がつけば、チーム打率も防御率も順位で上につけているロッテを上回り、投打共にソフトバンクの後ろにピタリと付けている状態だ。
独走を阻止せよ!
ソフトバンクは、確かに強い。上述の通り早くも11ゲームの差をつけられており、まずは3.5ゲーム差で追いかける2位のロッテを捉えなければ、ソフトバンクの背中は見えてこない。
それでも、結果を出すべき選手たちが役割を果たし始めた日本ハムの逆襲はこれから。揃った歯車ががっちりと噛み合ったとき、きっと王者ソフトバンクを脅かす存在になることであろう。
パ・リーグ屈指のライバル関係にあるソフトバンクと日本ハム。まずは独走状態に待ったをかけ、熱い優勝争いを繰り広げてくれることに期待したい。