岩隈が日米通算165勝
7月23日の阪神戦で、広島の黒田博樹が日米通算200勝を達成した。日本人投手の200勝達成は、08年の山本昌氏(当時中日)以来の快挙。山本昌氏の達成から8年後に、黒田が200勝達成したことを考えると、かなり難しい記録といえる。そこで、現在200勝に近い現役投手が誰なのかを見ていきたい。
【通算150勝以上の現役日本人投手】
164勝 松坂大輔 ※
※は日米通算
通算150勝以上を挙げる現役日本人投手を見ると、三浦大輔(DeNA)の172勝、岩隈久志(マリナーズ)の日米通算165勝、松坂大輔(ソフトバンク)の日米通算164勝と、わずか3人しかいない。三浦は今年の12月で43歳を迎えるとなると、プロ野球新記録となる24年連続勝利の達成に期待はもてそうだが、通算200勝は厳しい。
松坂は高卒1年目から3年連続二ケタ勝利を達成するなど、20代で白星を多く積み重ねたが、30代に入ってからは故障が多く、あまり勝ち星を稼げていない。今季も、ここまで一軍登板はなく、日米通算200勝が少し難しくなってきた。
そうなると現時点で、最も通算200勝に近い存在なのが、マリナーズでプレーする岩隈だろう。岩隈は99年ドラフト5位で近鉄に入団。3年目の03年に初めて二ケタ15勝をマークすると、近鉄、楽天時代に5度二ケタ勝利をマーク。楽天時代は故障に悩まされながらも、08年には21勝を挙げる活躍を見せた。
11年オフにFA宣言し、活躍の舞台をメジャーに移す。マリナーズに加入した1年目の12年は、シーズン序盤は登板機会に恵まれなかったが、後半戦からローテーションに定着し9勝。13年に14勝、14年にメジャー挑戦後最多の15勝を記録した。昨季は故障の影響で9勝に終わったが、今季は先発のローテーションの一角として、すでに11勝をマークする。岩隈は現在35歳と若く、故障がなければ十分期待できそうだ。
通算150勝未満の投手は?
また、150勝未満の投手を見てみると、石川雅規(ヤクルト)が149勝、杉内俊哉(巨人)が142勝、ダルビッシュ有が(レンジャーズ)が日米通算134勝、田中将大(ヤンキース)が現在日米通算131勝と続いていく。
ダルビッシュは今年の8月で30歳、田中も今年の11月で28歳ということを考えると、この2人はこの先、大きな故障がなければ、日米通算200勝達成に期待がもてる。特に田中は、毎年10勝以上勝ち星を積み重ねることができれば、35歳のシーズンで200勝ということもありえる。田中はこの先、故障で長期離脱することがなかれば、現役を引退した時に、かなりの勝ち星を稼いでいることになりそうだ。
現在黒田に次いで、最も勝ち星を挙げている現役投手は三浦の172勝だが、200勝を達成する日本人投手は誰になるのだろうか。