楽天・森は2球団が競合
20日にプロ野球ドラフト会議が開催された。大谷翔平(日本ハム)、藤浪晋太郎(阪神)と同じ“大谷・藤浪世代”が大学4年を迎え、田中正義(創価大)、佐々木千隼(桜美林大)、柳裕也(明治大)などがドラフト1位指名を受けた。
大学4年生の選手たちがプロ入りし、高校生の時にドラフト1位で指名された大谷、藤浪はチームの顔と呼べる選手に成長した。一方で、大谷と藤浪とともに、同じく高校生ながらドラフト1位指名を受けた森雄大と高橋大樹は苦しいシーズンが続いている。
森は12年のドラフト会議で、広島と楽天から1位指名を受け、交渉権を獲得した楽天に入団した。3年後に一軍のローテーション入りを期待された森は、1年目は一軍の登板はなく、二軍で腕を磨いた。
2年目の14年4月24日の西武戦で、5回2/3を投げて1失点に抑えプロ初勝利をマーク。制球力に不安を抱えたこともあり、一、二軍を往復したが、2勝を挙げた。
昨季は二軍で19試合に登板して、8勝5敗、95奪三振、防御率2.64の成績。防御率、奪三振はイースタンリーグ3位以内に入った。シーズン終盤には一軍で2試合に先発し、2試合ともQS(6回3自責点以内)をクリア。今季は大きく飛躍を遂げる1年になるかと思われたが、一軍登板がなくシーズンを終えている。
広島・高橋大は二軍生活が続く
高橋大は、龍谷大平安からドラフト1位で広島に入団。背番号は新井貴浩、石井琢朗が付けていた「25」を背負い、将来の“4番候補”として大きな期待を受けた。1年目の13年は二軍で4番を任されるなど、61試合に出場。2年目の14年は二軍で11本のアーチを描き、同年の6月には初昇格を果たし一軍を経験。
順調に成長にしているように見えたが、3年目の昨季は二軍で1本塁打9打点と不本意な成績に終わり、オフに背番号「25」を新井貴浩に譲った。背番号「50」に変更となった今季は、前年を上回る16打点を挙げたが、本塁打は0に終わった。
来季からは大卒組の田中、柳、佐々木、吉川尚輝といった同学年の有望選手が入ってくる。ひと足先にプロ入りした森と高橋のドラ1組は、大卒のドラ1組に負けないくらいの活躍を見せたいところだ。