細川が戦力外 各球団の正捕手事情は
ソフトバンクは24日、細川亨と来季の選手契約を結ばない旨を発表した。細川は西武からFA移籍し2011年にソフトバンクに加入。移籍後は正捕手として11年、14年、15年のリーグ優勝と日本一に大きく貢献した。今季は故障に悩まされ移籍後最少の49試合の出場にとどまったが、CSでは7試合中5試合で先発マスクを被るなど、存在感を発揮していた。
各球団の正捕手事情を見ると、規定打席に到達した捕手は小林誠司(巨人)の1人だったが、チーム事情もありシーズン終盤は森友哉との併用ながら117試合に出場した炭谷銀仁朗(西武)、6月の月間MVPを獲得した田村龍弘(ロッテ)、ルーキーながら124試合に出場した戸柱恭孝(DeNA)といった捕手がいる。一方で、捕手に悩んでいる球団も多い。
阪神はその1つだろう。今季はプロ12年目の苦労人・岡崎太一が開幕マスクを被ったが、梅野隆太郎、原口文仁、坂本誠志郎など7人を起用するなど捕手を固定することができなかった。捕手でチーム最多出場となった原口は、打率.299、11本塁打、46打点の成績を残し、打撃はかなり魅力的な選手だが、7捕逸と守備に課題を抱える。捕手の編成を考えると、経験のあるベテラン捕手は必要な人材といえそうだ。
また、中日は長年正捕手を務めた谷繁元信の後、杉山翔大が正捕手の座を掴みつつあるが、30代を超えるベテランの捕手が極端に少ない。チームは4年連続Bクラスに沈み“勝ちを知る捕手”がいない状況を考えると、補強ポイントに合致しそうだ。
細川は今季、出場機会が49試にとどまったが、長年ソフトバンクの扇の要を務め、チームを何度もリーグ優勝に導いている。そういったことを踏まえると、どこの球団が細川の獲得に名乗りをあげるか注目だ。
捕手の上位出場選手
【日本ハム】
大野奨太 108試合(98試合)
市川友也 70試合(42試合)
【ソフトバンク】
鶴岡慎也 103試合(67試合)
細川 亨 49試合(36試合)
【ロッテ】
田村龍弘 129試合(116試合)
吉田裕太 24試合(12試合)
【西武】
炭谷銀仁朗 117試合(96試合)
岡田 雅利 45試合(22試合)
【楽天】
嶋 基宏 78試合(73試合)
足立祐一 72試合(63試合)
【オリックス】
若月健矢 84試合(74試合)
伊藤 光 65試合(37試合)
【広島】
石原慶幸 106試合(83試合)
会沢 翼 80試合(50試合)
【巨人】
小林誠司 129試合(129試合)
実松一成 19試合(10試合)
【DeNA】
戸柱恭孝 124試合(110試合)
高城俊人 45試合(33試合)
【阪神】
原口文仁 87試合(68試合)
岡崎太一 38試合(14試合)
【ヤクルト】
中村悠平 106試合(105試合)
西田明央 56試合(38試合)
【中日】
杉山翔大 101試合(86試合)
桂依央利 59試合(51試合)
※()は先発マスクの数