まさかの“即決”
カブスの108年ぶりの優勝で幕を閉じたワールドシリーズ。第7戦までもつれた激戦が終わり、メジャーの2016年シーズンも終わった。
さあ、いよいよストーブリーグの幕開けだ...と思った矢先、そのニュースは突然飛び込んできた。
青木宣親のアストロズ移籍――。あまりにもすんなりと決まった出来事に驚いたファンも多かったことだろう。
マリナーズからウェーバーとなった男にアストロズが食いつき、まさに“即決”。青木はアストロズの今オフ最初の獲得選手となった。
6年で5球団目
来年1月に35歳を迎える青木宣親。日本を代表する安打製造機も、気がつけばベテランの域に突入している。
2011年のオフにポスティングシステムでメジャー挑戦。ブリュワーズと契約したが、当時は球団からワークアウトでのプレーチェックを求められるなど、評価は決して高くなかった。
それでも、気がつけば来年で6年目。自らの価値を証明し、メジャーの舞台で活躍を続けている。
ブリュワーズで2年間プレーした後、ロイヤルズに移籍。そこからジャイアンツ、マリナーズと渡り、アストロズが5球団目。常々パワー不足などを指摘されてきたが、どこへ行ってもチームに必要とされる存在であるということなのだ。
新天地・アストロズとは...
アメリカンリーグの西地区に所属するヒューストン・アストロズ。古巣になるマリナーズや、ダルビッシュ所属のレンジャーズと同地区になる。
今シーズンは地区3位に終わり、プレーオフ進出は果たせなかったが、首位打者と最多安打に輝いたアルテューベや、ジーターの再来と期待される遊撃手のコレア、さらに元DeNAのキューバ人スラッガー・グリエルなどなど、打線は強力だ。
ちなみに、チームの日本人選手は2010年まで所属していた松井稼頭央が唯一。青木は球団7年ぶり2人目の日本人選手になる。
成長著しいチームの中で、自らの存在価値を証明することができるか。青木宣親の新たな戦いに注目だ。
▼ 青木宣親
生年月日:1982年1月5日(34歳)
身長/体重:175センチ/81キロ
投打:右投左打
ポジション:外野手
[今季成績] 118試 率.283(417-118) 本4 点28 出率.349 長率.388 OPS.738
[通算成績] 649試 率.286(2380-681) 本28 点184 出率.353 長率.387 OPS.739
【チーム別】
▼ ミルウォーキー・ブリュワーズ
2012年:151試 率.288(520-150) 本10 点50 出率.355 長率.433 OPS.787
2013年:155試 率.286(597-171) 本8 点37 出率.356 長率.370 OPS.726
▼ カンザスシティ・ロイヤルズ
2014年:132試 率.285(491-140) 本1 点43 出率.349 長率.360 OPS.710
▼ サンフランシスコ・ジャイアンツ
2015年:93試 率.287(355-102) 本5 点26 出率.353 長率.380 OPS.733
▼ シアトル・マリナーズ
2016年:118試 率.283(417-118) 本4 点28 出率.349 長率.388 OPS.738