コラム

今年生まれたメジャーの“地味にスゴイ”記録・6選

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最速守護神に意外な弱点?

いよいよ佳境!メジャーリーグ


 メジャーリーグのシーズンもいよいよ佳境。ワールドシリーズも5戦目までが終了し、インディアンスが3勝2敗とリード。このあと行われる6戦目でカブスに勝利すれば、いよいよ2016年シーズンが終わる。

 1年を振り返るには若干フライング気味ではあるが、今回は2016年のメジャーリーグを振り返り、今年達成された“地味にスゴイ記録”を6つ厳選した。


チーム記録編


☆「年間3度の三重殺」

 日本では年に1度見られるかどうかの“トリプルプレー”。これはメジャーリーグ全体で達成された数字ではない。ホワイトソックスが単独で記録した数字だ。

 現地4月22日のレンジャーズ戦、5月18日のアストロズ戦、そして7月8日のブレーブス戦の3試合で達成。ちなみに、それ以前にホワイトソックスが三重殺を記録したのは2006年までさかのぼる。10年ぶりの達成から、わずか2か月半に間に3つもの三重殺を重ねたのだった。


☆「19盗塁」

 この記録は、オリオールズが1年で記録したチーム全体の盗塁数。なんと8.5試合に約1個という計算だ。

 ちなみに、ブリュワーズでは3人が20盗塁以上をマークするなど、メジャー全体で実に28人もの選手が個人でオリオールズのチーム総数を超える盗塁を記録している。

 しかし、オリオールズは本塁打が253本でメジャー1位。これだけ本塁打が出れば、盗塁の必要もなかったか。


個人記録編


☆「43回1/3を投げ被本塁打0」

 ロイヤルズの守護神ウェード・デービスは、本塁打を1本も打たれることなく今シーズンを終えた。

 かつて先発を務めていたころには2年間(2010~11年)で実に47本もの被弾を浴びていたが、リリーフに転向した後はその数も激減。2014年には今年よりも多い72回を被本塁打0で終えており(ポストシーズンも加えれば86回1/3に上る)、今やメジャー屈指のクローザーに成長している。


☆「565打席で併殺打0」

 これはドジャースのチェース・アットリーの記録。今シーズンは合計565回打席に立ったが、併殺打0でシーズンを終えた。

 主に1番を務めたため、併殺打が生まれる状況が多かったわけではない(併殺打が生まれる状況の打席数は49回だった)。それでも、盗塁数が2個というアットリーが併殺打を打たなかったのは、ベテランならではの技術だったのだろうか。

 ちなみに、メジャー屈指の快足選手として知られるレッズのビリー・ハミルトンは、アットリーよりも少ない44回の併殺状況で打席に入り、5度の併殺打を記録している。併殺打の数は、単純な足の速さだけではないということがわかるだろう。


☆「13スイングで空振りは1回」

 カブスの守護神であるアロルディス・チャプマンの剛速球は、日本でもよく知られている。

 今シーズンは104マイル(167.3キロ)以上の速球を実に26球も投じたが、その内訳を見てみるとボールが11球、ファウル10球。凡打は1球、単打1球、見逃しストライク2球、空振りが1球となる。

 対戦打者は13回スイングし、うち12回はバットに当てているのだ。どれだけ速いボールでも、速いだけでは意味がない。空振りを取るのがどれだけ至難の業なのかが分かる。


その他


☆「投手だけで24本塁打」

 今年、メジャー全体で“投手が放った本塁打”は計24本もあった。

 個人では、ジャイアンツのマディソン・バムガーナーとメッツのノア・シンダーガードが記録した3本というのが最多。打撃得意で知られるこの2人を除いても、18本もの本塁打が飛び出したのだ。

 日本では二刀流の大谷翔平(日本ハム)がいるが、それを除くとマイコラス(巨人)、バルデス(中日)、山口俊(DeNA)、そして小川泰弘(ヤクルト)が1本ずつ放っているくらい。やはりメジャーリーガーのパワーはすさまじい。


 といっても、メジャーリーグはレギュラーシーズンだけで年間2430試合が行われる。その数はプロ野球(858試合)の実に2.8倍。それだけ名記録、珍記録などが生まれやすいということだろう。

 今後は一体どんな“スゴイ”記録が生まれるのか...。早くも来年がたのしみだ。


文=八木遊(やぎ・ゆう)
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