FA市場が開幕
いよいよ幕を開けたストーブリーグ。FA市場は行使濃厚と見られた選手が「残留」を表明する“例年通り”の展開に落ち着きつつあるも、糸井嘉男や岸孝之、森福允彦といった注目株が盛り上げている。
中でも、この秋の目玉と言われていたのが糸井嘉男。オリックスも看板選手の引き止めに大型契約を提示したことが報じられているが、糸井は権利の行使を決意した。
交渉が解禁となる11日以降は、早くから熱烈な関心を寄せていた阪神との綱引きとなることが予想されている。阪神もかなりの好条件を用意してくることが予想されているが、合わせて伝えられたのが背番号の話だった。
糸井と言えば日本ハムとオリックスの2球団で「7」を背負ってきたが、阪神の「7」と言えば西岡剛がいる。そこで阪神が用意したのが「3」だ。
虎の「3」にまつわる意外な歴史
背番号「3」――。日本のファンにとって、特に思い入れのある番号だと言っていいのではないか。
ミスタープロ野球・長嶋茂雄を筆頭に、古くは大下弘や千葉茂、土井正博、鉄人こと衣笠祥雄に、ミスタードラゴンズこと立浪和義、最近では松中信彦ら、名選手が背負う番号として代々受け継がれてきた。
阪神の「3」は、現在は空き番号となっている。その前は関本賢太郎がつけ、もうひとつ前は八木裕。最近では勝負強さに定評のある渋い打者が背負ってきた。
以下は、1970年以降に背番号「3」を背負った選手のまとめである。
【阪神の背番号3】
後藤和昭(1970~1975)
上田卓三(1976~1977)
江川 卓(1979)
藤倉一雅(1980~1983)
長崎啓二(1985~1987)
八木 裕(1988~2004)
関本健太郎(2005~2015)
こうして見ると、関本が10年間、八木は16年間と長期間に渡って「3」を背負ったが、それ以前の選手たちはあまり長く背負うことなく終わっている。
また、二度見も三度見もしてしまうのが1979年の部分。そう、怪物こと江川卓が通称「空白の一日」事件で巨人へと移籍するまでにつけたのが、実は背番号「3」だったのだ。なお、つけたとは言ってもユニフォームを着てプレーすることはなかったため、あくまでも登録上のみの話となる。
そんな意外な歴史も持つ阪神の「3」。果たして、来季は誰がつけているのか...。今後の動向から目が離せない。