コラム 2015.06.22. 12:50

斎藤佑樹のリリーフ転向に近い成功事例を探す! 90年代リリーフに転向したドラ1投手ランキング

無断転載禁止
リリーフ転向した日本ハムの斎藤佑樹は輝けるか©BASEBALLKING
斎藤佑樹,

斎藤佑樹が本格的にリリーフ転向 90年代に似た道を歩んだドラ1投手の末路を探る


 斎藤佑樹(日本ハム)が、シーズン後半からリリーフとして登板することが明らかになっている。早稲田実業高時代の甲子園優勝から、早稲田大での活躍、ドラフト1位で日本ハムに入団して2年目に開幕投手を務めるなど、常に期待を背負ってきた右腕だが、故障もあってプロでは通算13勝と伸び悩んでいる。

 今回の斎藤ように、ドラフト1位でプロ入りするも伸び悩み、リリーフ転向によって活路を見出した投手は90年代にいただろうか。

 近いケースを探してカウントダウン式のランキングにした。


日本シリーズの好投が光った小林宏は 先発で「もうひと越え」ところでリリーフへ


 まず、ルーキーイヤーに先発として活躍後、一度故障離脱してリリーフに転向し、再び実績を残した投手といえば、伊藤智仁(ヤクルト)や沢崎俊和(広島)などが思い出される。だが、このふたりの1年目の活躍ぶりは実力的にも確固たるものがあり、斎藤佑樹の1年目とは微妙に違うと判断。その理由から対象外とした。

 条件としては、「ドラ1として期待され、先発で起用されたが成績は微妙。故障や思うような実績を挙げられずにリリーフに転向」といったところだろうか。ややマニア性が高いが、該当する投手として、まず3位にしたのは小林宏(オリックス、楽天)だ。

 小林は1992年秋にドラフト1位でオリックスに指名されて入団後、3年目の1995年から先発として定着し8勝。ヤクルトとの日本シリーズでは先発陣から外れたが、オリックス3連敗で迎えた第4戦目の延長10回裏にリリーフ登板し、延長11回に主砲・オマリーを相手に2本の大ファウルを打たれながらも三振に切ってとった場面は「小林の14球」として語り草になっている。

 翌1996年はシーズン途中からロングリリーフ要員となり8勝し、1997年は中継ぎスタートも、前年抑えの鈴木平の離脱に伴い、代役として15セーブ。1998年に序盤抑えから後半先発に回って10勝した以降は、先発やリリーフを繰り返す投手人生だったが、2005年まで現役を続けた。


船木聖士に河原純一は故障の影響でリリーフへ 長年球界に居続けられたのは現役への執着心か?


 続いて2位は、舩木聖士(阪神、ロッテ)とした。船木も小林と同様ドラ1として期待された右腕で、1年目の1996年開幕直後は腕を豪快に振りぬくオーバースローからのストレートを披露。スケールの大きな投手になりそうな気配を漂わせた。だが、ヒジの故障により5月に戦線を離脱し、7月に復帰はしたものの結局6勝どまり。以後は勝てなくなり、1997年は1勝8敗。1998、1999年は一時期だけ一軍の先発ローテーションに抜擢されたが、飛び抜けた結果は残せず。腕をやや下げたフォームになり、リリーフに回るようになった。2003年にロッテに移籍したが、豪快な速球は復活せず。2004年に引退した。

 そして、1位は斎藤佑樹とはタイプは違うが、「男前のドラ1投手」ということで河原純一(巨人)を選んだ。河原は1年目の1995年途中から一軍に定着し、完封ラッシュで8勝を挙げる活躍を見せたが、その後、ヒジ痛により低迷。中継ぎや先発で復帰し、また故障……というサイクルを繰り返しながら1990年代を過ごした。次に華々しい成果を挙げたのは2002年で、本格的な抑えに抜擢されて28セーブを記録。この年の巨人日本一に貢献し一矢を報いた。

 こうして球歴を列挙するだけだとわかりにくいが、今回紹介した投手たちは、リリーフに転向後の立場や成績は紆余曲折あれども、粘りに粘って長く現役を続けたという点は共通している。実力主義のプロ野球だが、ドラフト1位クラスの選手は、球団が高い投資をしているだけに「ダメなら即クビ」とはなりにくいと言われている。だが、今回紹介した3人はそれで良しとはせず、成功したかどうかは別にしても、最後まで生き抜く努力をした痕跡の残していた。

 そこに重ね合わせるのであれば、斎藤佑樹の行く末は「どこまで現役に執着するか?」で決まってくるという見方もできるかもしれない。

文=キビタキビオ(きびた・きびお)

【PR】プロ野球を観戦するなら「DAZN Baseball」

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

春季キャンプ、オープン戦、公式戦、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

ポスト シェア 送る
  • ALL
  • De
  • 西