コラム

開幕3連勝の日本ハム・有原 好投の要因とは…

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日本ハムの有原航平

不完全燃焼に終わったプロ1年目


 2014年のドラフトでDeNA、広島、阪神、日本ハムから1位指名を受け、抽選の結果、日本ハムに入団した有原航平。ドラフト前の早稲田大学4年時にひじを痛めたこともあり、プロ初の春季キャンプは二軍スタートとなった。

 3月のイースタン・リーグの試合でプロ初の実戦登板を果たし、一軍デビューは5月15日のオリックス戦。6回を投げ被安打4、奪三振4、失点2でプロ初勝利。昨季のパ・リーグの新人では一番乗りで勝利を挙げたのはさすがだった。

 プロ1年目は18試合に登板し8勝6敗の数字を残し、チームでは2010榊原諒以来となる新人王にも選ばれた。だが、防御率は4.79と本来の力からすれば物足りないと言わざるを得ない。

 ロッテとのクライマックスシリーズ・ファーストステージでは、勝利したチームがファイナルステージに進出が決定する大事な第3戦にリリーフとして登板。先頭のデスパイネにソロホームランを許し、これが決勝点となった。一言で表せば、不完全燃焼。これが有原のルーキーイヤーの印象だ。


ゴロアウトが増え先頭の打者をしっかり抑える


 2年目を迎えた今季、有原のピッチングに凄みが出てきた。シーズン初登板となった3月27日のロッテ戦は、8回6安打1三振1四球、無失点。2試合目の登板となった4月3日のソフトバンク戦は8回7安打6三振2四球1失点。開幕2連勝と好スタートを切ったが、腰椎捻挫で戦線を離脱。復帰登板となった26日の楽天戦は8回3安打4三振2四球1失点。23日ぶりの一軍マウンドとなったが、ブランクを感じさせず3勝目を挙げている。

 ここまで3試合で24イニングを投げ、失点はたったの2点。規定投球回にはわずかに届いていないが防御率0.75は立派である。奪三振率は4.13と高くない有原だが、ゴロを打たせることでアウトを重ねている。

 今季、ここまでゴロアウトが32、フライアウトが20。ゴロアウトとフライアウトの比率GO/AO(※)は1.60。昨季もゴロアウト111、フライアウト98でGO/AOが1.13とゴロアウトの比率が比較的高かったが、今季はよりゴロを打たせることができている。

 好成績の要因をもうひとつあげれば、イニングの先頭打者をよく抑えていることだ。シーズン初登板こそ初回から3イニング連続で先頭打者に出塁を許したが、4回から8回までは打ち取った。

 2戦目の登板は、先頭打者に出塁を許したイニングが5回と8回。3戦目の登板は8回の1イニングだけしか先頭打者の出塁を許さなかった。イニングの先頭打者をしっかり抑え、自分のリズムでピッチングができている。

 開幕から安定した投球を続ける有原。1日のロッテ戦で今季初勝利を挙げたエースの大谷翔平とともに、1つでも多く勝ちを積み重ねて、4年ぶりのリーグ優勝を成し遂げたいところだ。

(※)ゴロアウト/フライアウト比率(GO/AO )
ゴロアウト(GO)の総数をフライアウト(AO)の総数で割り、ゴロアウトとフライアウトの比率を調べる指標。ゴロアウトとフライアウトが同じ 数の場合は1となり、これより数値が大きくなるほどゴロアウトの割合が高く、数値が小さくなって0に近付くほどフライアウトの割合が高い投手となる。

文=京都純典(みやこ・すみのり)
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