背番号9が躍動している。
楽天・オコエ瑠偉は11日の広島戦で高卒新人17年ぶりとなるプロ初の猛打賞を記録。翌12日には「1番センター」でスタメン出場。プロの壁にぶつかる選手も多い中で、18歳のドラ1ルーキーとしては予想以上の活躍と言っても過言ではないだろう。今回はオコエと同じ近年の高卒1年目野手の成績を見てみよう。
清原和博(西武・86年)
126試 率.304 31本塁打 78打点 6盗塁 OPS.976
立浪和義(中日・88年)
110試 率.223 4本塁打 18打点 22盗塁 OPS.626
谷繁元信(大洋・89年)
80試 率.175 3本塁打 10打点 0盗塁 OPS.520
前田智徳(広島・90年)
56試 率.256 0本塁打 5打点 4盗塁 OPS.598
イチロー(オリックス・92年)
40試 率.253 0本塁打 5打点 3盗塁 OPS.581
松井秀喜(巨人・93年)
57試 率.223 11本塁打 27打点 1盗塁 OPS.747
東出輝裕(広島・99年)
78試 率.227 0本塁打 7打点 8盗塁 OPS.531
炭谷銀次朗(西武・06年)
54試 率.181 3本塁打 14打点 0盗塁 OPS.483
大谷翔平(日本ハム・12年)
77試 率.238 3本塁打 20打点 4盗塁 OPS.660
森友哉(西武・14年)
41試 率.275 6本塁打 15打点 0盗塁 OPS.945
オコエ瑠偉(楽天・16年)
23試 率.224 0本塁打 4打点 2盗塁 OPS.541
※チーム60試合終了時
やはり怪物・清原は別格だ。1年目から3割・30本塁打をクリア、最初の5年間でなんと163本塁打(年平均32.6本)を放ち、二桁盗塁も2度記録している。今思えば、清原和博という選手としてのピークはこの時期で、西武黄金時代とはそのまま背番号3の全盛期だったように思える。そして清原のPL学園の2学年後輩、立浪和義は星野中日のレギュラー遊撃手として開幕スタメンに抜擢されると、攻守ともに非凡なセンスを発揮し88年のセ新人王に輝いた。現時点で高卒新人野手の新人王は28年前の立浪が最後である。
オコエと同ポジションの外野手では松井秀喜が1年目から11本塁打を放ったが、選手のタイプ的に参考になるのはスラッガー系よりも前田智徳やイチローといった5ツールプレイヤーの方だろうか。ルーキーイヤーの前田は56試合・45打席、イチローは40試合・99打席を経験、ともに本塁打0だが打率2割5分をクリアしている。
オコエは現在23試合・51打席で打率.224ながら、得点圏打率.308と持ち前の勝負強さを発揮。果たして、このままレギュラーを手中に収めるのか? そして前田やイチローができなかったプロ1年目の初本塁打はなるか?
1年前、甲子園を沸かせた18歳の逸材は、杜の都でプロ野球選手として確かなスタートを切った。
文=中溝康隆(なかみぞ・やすたか)
楽天・オコエ瑠偉は11日の広島戦で高卒新人17年ぶりとなるプロ初の猛打賞を記録。翌12日には「1番センター」でスタメン出場。プロの壁にぶつかる選手も多い中で、18歳のドラ1ルーキーとしては予想以上の活躍と言っても過言ではないだろう。今回はオコエと同じ近年の高卒1年目野手の成績を見てみよう。
清原和博(西武・86年)
立浪和義(中日・88年)
110試 率.223 4本塁打 18打点 22盗塁 OPS.626
谷繁元信(大洋・89年)
80試 率.175 3本塁打 10打点 0盗塁 OPS.520
前田智徳(広島・90年)
56試 率.256 0本塁打 5打点 4盗塁 OPS.598
イチロー(オリックス・92年)
40試 率.253 0本塁打 5打点 3盗塁 OPS.581
松井秀喜(巨人・93年)
57試 率.223 11本塁打 27打点 1盗塁 OPS.747
東出輝裕(広島・99年)
78試 率.227 0本塁打 7打点 8盗塁 OPS.531
炭谷銀次朗(西武・06年)
54試 率.181 3本塁打 14打点 0盗塁 OPS.483
大谷翔平(日本ハム・12年)
77試 率.238 3本塁打 20打点 4盗塁 OPS.660
森友哉(西武・14年)
41試 率.275 6本塁打 15打点 0盗塁 OPS.945
オコエ瑠偉(楽天・16年)
23試 率.224 0本塁打 4打点 2盗塁 OPS.541
※チーム60試合終了時
やはり怪物・清原は別格だ。1年目から3割・30本塁打をクリア、最初の5年間でなんと163本塁打(年平均32.6本)を放ち、二桁盗塁も2度記録している。今思えば、清原和博という選手としてのピークはこの時期で、西武黄金時代とはそのまま背番号3の全盛期だったように思える。そして清原のPL学園の2学年後輩、立浪和義は星野中日のレギュラー遊撃手として開幕スタメンに抜擢されると、攻守ともに非凡なセンスを発揮し88年のセ新人王に輝いた。現時点で高卒新人野手の新人王は28年前の立浪が最後である。
オコエと同ポジションの外野手では松井秀喜が1年目から11本塁打を放ったが、選手のタイプ的に参考になるのはスラッガー系よりも前田智徳やイチローといった5ツールプレイヤーの方だろうか。ルーキーイヤーの前田は56試合・45打席、イチローは40試合・99打席を経験、ともに本塁打0だが打率2割5分をクリアしている。
オコエは現在23試合・51打席で打率.224ながら、得点圏打率.308と持ち前の勝負強さを発揮。果たして、このままレギュラーを手中に収めるのか? そして前田やイチローができなかったプロ1年目の初本塁打はなるか?
1年前、甲子園を沸かせた18歳の逸材は、杜の都でプロ野球選手として確かなスタートを切った。
文=中溝康隆(なかみぞ・やすたか)