コラム

赤ヘル軍団23年ぶりVへ! 菊池と丸が躍動する

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DeNA戦の4回、満塁本塁打を放った広島・丸(9)を本塁で迎える(右から)二走広瀬、三走会沢、一走菊池。捕手黒羽根=8月20日・横浜 © KYODO NEWS IMAGES

リーグ屈指の2番菊池 20試合以上連続安打を2度記録


 開幕から5月までキープしていた首位から転落し、一時は首位巨人に最大5ゲーム差をつけられた広島が盛り返してきた。8月24日の試合終了時で、首位巨人と3ゲーム差、2位阪神には1.5ゲーム差と優勝も充分狙える位置につけている。

 8月に入ってから好調なのが打線だ。10日の阪神戦から20日のDeNA戦まで8試合連続2ケタ安打をマークした。これは、1972年7月4日から16日、2004年8月14日から24日に並ぶ球団タイ記録。33本塁打、91打点でセ・リーグ2冠のエルドレッドが不振で2軍調整中だが、ロサリオがその穴をしっかりとカバーしている。そして、開幕から全試合でスタメン出場を続けている、2番・菊池涼介と3番・丸佳浩の存在が大きい。

 菊池は、7月26日の阪神戦から8月21日の阪神戦まで22試合連続安打をマーク。今季は5月31日から7月2日にも21試合連続安打をマークしていて、20試合以上の連続安打を同一シーズンで2度記録したのは1950年の平井正明(西日本)、1994年のイチロー(オリックス)に次いで2リーグ制後3人目の快記録だ。

 平井もイチローも記録を達成したシーズンは主に1番を打っており、犠打は平井が2、イチローは7と比較的少ない。今季、5月24日のオリックス戦を除いて2番を打っている菊池の犠打はリーグトップの37。犠打以外にも制約が多い打順で菊池は安打を積み重ねていることに価値がある。


貴重な本塁打が多い3番丸 抜群の選球眼も誇る!


 丸は20日DeNA戦の4回に小林太志から逆転満塁ホームランを放った。今季、丸はここまで17本塁打を放っているが、先制4本、同点6本、勝ち越し2本、逆転2本と14本塁打が肩書き付き。また、17本すべて2点差以内の場面で放っており、一発欲しい場面での本塁打が目立っている。ホームランだけではなく、セ・リーグ最多の75四球を選ぶなど、つなぎ役をこなせるのも丸の魅力のひとつだ。

 映画『マネーボール』でも話題となったセイバーメトリクスの中にRCという指標がある。塁打数や犠打、犠飛などを用いた複雑な計算式から、ひとりの選手がどれだけの得点を生み出したかを算出する指標だが、丸のRCは87.55で山田哲人(ヤクルト)の103.59に次ぐセ・リーグ2位。菊池のRCは70.80。丸と菊池で約158点、チーム総得点の約3割を生み出している計算になる。(※RCの数字は8月22現在)

 広島は、上位の巨人と7試合、阪神とは5試合の対戦が残っている。阪神とは、残り5試合のうち4試合が甲子園球場。今季、甲子園球場で1勝4敗と相性が悪いのは不安だ。巨人とはマツダスタジアムで4試合、巨人主催の地方球場で3試合対戦する。一昨年から昨年の途中まで14連敗と相性が悪かった東京ドームでの試合がないのはプラス要素だろう。丸は巨人戦で打率.343、阪神戦で.300と高打率を残しているが、菊池は巨人戦で打率.357、阪神戦で.263と阪神との相性が悪い。

 菊池と丸が中心となり、23年ぶりとなる悲願のリーグ優勝へ! 真っ赤に染まったスタンドの声援を背に赤ヘル軍団は突き進む。

文=京都純典(みやこ・すみのり)
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