コラム 2016.08.13. 22:00

チームも、個人もさらなる高みへ…メジャーで躍動する日本人投手たち

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メジャーの舞台で躍動する日本人先発投手たち

躍動する日本人投手たち


 今季、メジャーリーグでは4人の日本人先発投手が躍動している。いずれも日本時代には沢村賞に輝いた、日本が誇るエースたちだ。

【4人の今季成績】
・岩隈久志(マリナーズ) 23試合 13勝7敗 防御率3.79
・前田健太(ドジャース) 23試合 11勝7敗 防御率3.31
・田中将大(ヤンキース) 23試合 8勝4敗 防御率3.32
・ダルビッシュ有(レンジャーズ) 9試合 3勝3敗 防御率2.77
※現地12日現在

 4人を勝利数の多い順番に並べたが、この中では岩隈の13勝と前田の11勝が光る。

 さらに岩隈と前田、田中に関してはいずれも23試合に登板しており、開幕から戦線離脱することなくローテーションをしっかり守っていることも評価できるだろう。

 ダルビッシュもトミージョン手術明けながら、4人の中では唯一2点台の防御率をキープしている。

 4人それぞれのコンディションやチーム事情、球場の広さなど、外的要因は様々にあるが、現時点ではそろって合格点を与えていいのではないだろうか。


チームとしても、個人としてもさらなる高みへ...


 さらに、ダルビッシュのレンジャーズは地区首位に君臨。前田のドジャースも首位・ジャイアンツから1ゲーム差のところにつけており、岩隈のマリナーズと田中のヤンキースも地区優勝もしくはワイルドカードを狙える位置につけている。

 彼らの活躍次第では、4人そろってポストシーズンに進む可能性も十分にあるだろう。


 また、個人記録に話を戻すと、岩隈と前田は日本人投手による「シーズン勝利記録」の更新も狙えそうだ。

 岩隈は2008年に松坂大輔(現ソフトバンク)がマークした日本人シーズン最多勝利(18勝)を、前田は2012年にダルビッシュがマークした1年目の日本人シーズン最多勝利(16勝)の更新を視野に入れている。

 このままローテーションを守り続ければ、残り10試合前後の登板が見込まれる。そこで6勝以上を挙げることができれば、ともに記録更新となる。

 オールスター(7月12日)以降の1カ月間を見てみると、岩隈は5試合で4勝をマーク。前田も同じく5試合で3勝を挙げており、大きく調子を落とすようなことがなければ、2人そろっての快挙達成があってもおかしくない。

 日本時代から切磋琢磨してきた4人のエースたち...。メジャーリーグという最高の舞台でも、さらなる高みを目指して日々投げ続けている。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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