ニュース 2016.09.26. 11:30

山田vs菊池の一騎打ちに待った…過熱する侍ジャパン二塁手争い

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西武・浅村栄斗(C)KYODO NEWS IMAGES

ハイレベルな日本のセカンド


 「セカンド」というポジションから、いわゆる2番打者タイプの小兵選手を思い浮かべる時代はもう終わった。

 イメージの打破に大きく貢献したのがヤクルトの山田哲人だろう。強打の二塁手として彗星のごとく現れた男は、2015年に本塁打王を獲得。盗塁王にトリプルスリー、そしてリーグMVPも受賞と一躍球界の顔となった。

 その山田と日本代表でポジションを争うのが、広島の菊池涼介だ。メジャーも絶賛した破天荒すぎる守備に加え、今年は打棒も復活。来春に迫ったWBCへ向けて、どちらがセカンドの座を掴み取るのか、今から注目が集まっている。


一騎打ちに待った...


 ところが、この2人のマッチレースに割って入るような勢いの選手が現れた。西武の浅村栄斗である。

 2013年には打点王にも輝いたパ・リーグ屈指の強打の二塁手であるが、ここ2年はやや低迷。悪いとは言えないまでも、物足りないシーズンが続いていた。

 ところが今シーズンは8月に月間.384、4本塁打、26打点で月間MVPを受賞。9月も好調を維持し、ここまで打率.349で6本塁打と終盤に来て数字を上げている。

 安打数は2013年に記録した172本にあと1と迫る171本を記録し、リーグトップの角中勝也に2本差と肉薄。西武が残り2試合なのに対してロッテは6試合残しているという不利はあるものの、最多安打のタイトルも見える位置まで来た。


同時起用も不可能ではない?!


 24歳の山田に、26歳の菊池、そして25歳の浅村...。日本のセカンドには若き才能が溢れているのだ。

 しかし、それに対してポジションはひとつだけ。指揮官としては大いに頭を悩ませる部分であろう。

 ただし、3人のうち誰か1人を選ばなければならないということでもない。例えば2014年の日米野球で見せたような、「一塁・山田」を復活させるのもひとつの手だ。

 さらにハイレベルな二塁手に対し、やや手薄なのが三塁手。小久保ジャパンではチームの元気印・松田宣浩が主にそのポジションを務めてきたが、今シーズンは打率.265、26本塁打、82打点と各部門で昨年よりも数字を落としている。

 それならば、無理に松田にこだわることもなく、打撃好調な浅村に三塁を任せるというのもひとつの案として挙がるだろう。

 浅村は大阪桐蔭高時代には強打の遊撃手として鳴らし、2014年には三塁手として一軍で33試合に出場した経験もある。決して無謀なプランではない。

 来年の春、日の丸を背負ってセカンドを守っているのは誰か...。今から楽しみだ。


▼ 山田哲人
生年月日:1992年7月16日(24歳)
身長/体重:180センチ/76キロ
投打:右投右打
[今季成績] 129試 率.312(5位) 本38(2位) 点100(2位)
[通算成績] 535試 率.314 本109 点316


▼ 菊池涼介
生年月日:1990年3月11日(26歳)
身長/体重:171センチ/69キロ
投打:右投右打
[今季成績] 139試 率.315(4位) 本13(16位T) 点55(16位)
[通算成績] 630試 率.281 本45 点214


▼ 浅村栄斗
生年月日:1990年11月12日(25歳)
身長/体重:182センチ/93キロ
投打:右投右打
[今季成績] 141試 率.311(3位) 本24(6位T) 点82(6位T)
[通算成績] 825試 率.283 本96 点419
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