ニュース 2017.08.23. 18:49

夏バテを乗り切るために必要な栄養素と食材とは?

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夏バテの原因としてはさまざま挙げられますが、特に野球選手の場合は、

・発汗による脱水や、水分のみを摂り過ぎて起こる自発性脱水など、体内の電解質バランスが崩れる
・過度に冷たいものをとりすぎて胃腸を冷やし、消化機能が低下して食欲不振におちいる
・グランドで過ごす外気温とクーラーなどを使った室内温度との温度差が大きく、自律神経が乱れる
・湿度が高い環境では汗が蒸発しにくく、体内に熱がこもって体温調節しにくくなる=熱中症予備軍


といったことが考えられます。

こうした夏バテを乗り切るためには、生活習慣を見直すこととともに身体にとって必要な栄養素をとることで改善させることができます。
特に夏場はどうしても食欲が落ちてしまい、さっぱりとした麺類やすぐに食べられる丼などで食事を済ませてしまうことも多いため、身体に必要な栄養素や水分・ミネラル分が不足しがちです。麺類や丼物を食べるときは小鉢やサラダなど一品を付け加えて、栄養バランスを整えるようにするとよいでしょう。

夏に意識してとりたい栄養素としては豆類などのタンパク質、鉄分、食物繊維、豚肉ナッツなどに多く含まれるビタミンB1、乳製品豆類、緑黄色野菜などに多く含まれるビタミンB2などが挙げられます。さらに旬の夏野菜(キュウリ、ナス、トマト、ピーマンなど)は水分を多く含み、身体を冷やす働きを持つものも多いので、積極的にとりたい食材の一つです。


また食欲を促すさまざまな食材を組み合わせることでも食事量を確保することが出来ます。
カレーや唐辛子などの香辛料を使ったものや、お酢、梅干し、レモンなど酸っぱい成分であるクエン酸を含む食材、ニンニク、生姜など身体を中から温める香味野菜などを選んでとるようにすると、自然と食事量が増え、夏バテ解消につながります。

一方、暑い時期はアイスクリームなどの冷たいものや爽快感のある炭酸飲料などがほしくなると思いますが、胃腸を冷やすことは夏バテの一因ともなります。たまのごほうびには構いませんが、適量を心がけ、温かい食べ物などで胃腸を冷やさないよう心がけましょう。

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
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