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「球数制限」は高校だけでなく、小学生まで含めた「年齢計画」で考えよう

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■フォームの問題、腕の可動域の問題、筋肉の問題


アメリカ、サンディエゴにあるスクリプス研究所は、ノーベル賞受賞者を何人も出した有名な研究施設ですが、近鉄時代、ここで野茂英雄投手など、近鉄の投手のフォーム動作解析をしてもらったことがあります。
メカニカル効率を測定しましたが、効率よく投げている投手はある程度の球数を投げても大丈夫ですが、一か所に負担がかかっている選手は故障の可能性が大きいです。フォームの問題も大切です。
さらに、骨端線以外にも、腕の可動域の問題や、筋肉の問題もあります。
「球数制限」について議論をする場ができたことは素晴らしいですが、先ほども言った通り「年齢計画」を決めて、中学、小学校も一緒になって考えるべきでしょう。

■日本のプロは投げさせすぎ、アメリカは投げなさすぎ


プロ野球のレベルで言えば、日本のプロは投げさせすぎ、アメリカは明らかに投げなさすぎです。
テキサス・レンジャーズの社長に大投手だったノーラン・ライアンが就任してから「もう少し投げさせてもいいんじゃないか」という方針になりました。
それまで100球前で降板していた投手をもう1イニングだけ多く投げさせたら、明らかに成績が良くなったんです。ただし、レンジャーズはいきなりそれを実施したわけではありません。
シーズン終了後に投手を集めて、キャンプを張りました。普通メジャーでは秋季キャンプはありませんが、特別に実施しました。まず腕の可動域を広げ、体の柔軟性をつける「フレキシビリティキャンプ」をやりました。その次に筋力を強化する「ストレングスキャンプ」を行った。球数を増やすチャレンジするために準備をしたのです。
やり方を変えるためには、何事によらず、そうした計画的な準備が必要です。そうでなければ、チャレンジはできませんし、期待した結果も得られません。

■イニング制限もあっていい


データがない段階では、イニング制限をするのも有効でしょう。小学校は4イニング、中学校は6イニング、高校は7イニング。プロ野球は国内のリーグ戦は9イニング、国際大会は7イニングでもいいんじゃないでしょうか。
とにかく、指導者たちがしっかり準備をして、高校だけでなく、中学、小学校も巻き込んだ長いスパンで改革をしていくべきでしょう。

立花龍司氏 Noteブログ https://note.mu/tachiryu89

(取材・写真:広尾晃)

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