ニュース 2018.11.07. 17:22

【少年野球2.0】フューチャーズリーグ、少年野球の「未来の姿」を求めて


「フューチャーズリーグ」は、1年生、2年生、3年生の3つのリーグに分かれている。週末を利用して、大阪府内のグラウンドを借りるなどして行われている。
参加するチームはボーイズリーグとは限らない。リトルシニアなど他の連盟のチームも参加している。またど­のリーグにも所属しないチームも参加している。

連盟の公式戦の合間を縫って行われているので、チームはベストメンバーとは限らない。しかしそれだけに思いきった選手起用ができる。また、負けてもそれでおしまいではないので、監督も勝利に固執せず伸び伸びとした采配を振るうことができる。

さらに「フューチャーズリーグ」は意欲的な実験の場にもなっている。10月14日と20日に行われた堺ビッグボーイズと独立系の南大阪、大阪福島リトルシニアとの試合では、両チームが申し合わせて「低反発金属バット」が使われた。
今夏のU18アジア選手権では、大阪桐蔭高の根尾昂選手など甲子園で活躍した選手たちが日本代表として韓国や台湾の代表チームと対戦したが、3位に終わった。これはバットの違いが大きな原因だったとされる。国際大会では木製バットが使用されるためだ。韓国や台湾の同世代の野球も木製バットだが、日本の高校野球は金属バット。反発係数が大きく違うために、日本の高校球児は十分に対応できないのだ。

「金属バットと木製バットのギャップ」は、高校生が大学、社会人、プロへ行っても必ずついて回る。 このギャップを埋めるために、少年野球の世代から木製バットと同様の反発係数に調整されたアメリカ製の「低反発金属バット」で野球をしてみることになったのだ。 中学の硬式野球は打撃戦が多いのだが、14日の試合は2試合ともロースコアだった。打球音は鈍く、多くの飛球は失速した。 打者は「芯に当てないと飛ばない」と言った。また投手は「球が飛ばないので思い切って投げることができた」と言った。

20日の試合は打撃戦になった。この日、試合をした大阪福島リトルシニアは「低反発金属バット」に慣れるために、1か月前から木製バットで練習をしていたという。
こういう形で、高校球児が必ず通らなければならない「金属と木製のギャップ」への対応を経験するのも、今後の少年野球を考えるうえで大きな意味がある。

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