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まるで大学のゼミ!?選手が「課題研究」してプレゼン!熊本西の独自な取り組み(後編)

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最後は藤田青空(2年)が「自分自身、三振が多いので打席でさらなる粘り強さとミート力を付けるために」という動機から動体視力についての研究結果を発表。「動いている物の情報を正確に処理する能力が動体視力。野球においては実際に投手が投げる球と自分の処理能力との間に大きな誤差が生じ空振りや打ち損じが多くなる」と結論付けた。また、動体視力を鍛えるための両手親指を用いたストレッチを紹介し全員で実践。室内の一体感はさらに強くなった。



このように、決して片側通行にならないプレゼンテーションによって、チームワークは醸成されていく。「2、3回目の発表あたりからプレゼンする方も受け取る側も、自分の意見をどんどん表現するようになりました。子供たちが化学反応を起こしたのです」と、横手監督も確かな手応えを得たようだ。

また、冬の練習中には「“あ、これ前に誰かが動画で流していたやつだね”」という会話がグラウンド内でも頻繁に聞かれるようになった。コミュニケーションツールとしても、計り知れないほどの力をチームにもたらしたと言えるだろう。こんなこともあった。

「県営八代球場で練習をした時、普段はあまり表立って発言しないような子が“甲子園に行ったら日差しの向きってどうなるんだろうね”と言ったんです。そこで角度を調べたら甲子園と八代球場はほぼ同じだった。彼に言われなければ、僕らも気づくことはなかった。練習中の時間帯に合わせて“1試合目ならこの角度になる”、“午後からはこういう日差しになる”とか言い合いながら練習できた。これも課題研究の成果だと思います」(元村副部長)

また、同じ日には課題研究の効果が別の形でも表れている。上田謙吾部長が振り返った。

「八代で練習をしたのは、霜上が甲子園の広さについてプレゼンした直後でしたね。練習前に霜上がガイド役になり、全員で球場をぐるっと歩いて回りました。彼は『甲子園のフェンスは高さが2・2m』、『捕手から後ろは15mだ』とか言いながらみんなにレクチャーしていました。そして各ポジションにも行って、霜上が語った球場の特徴を一度頭に入れながら、2か月後に立つことになる甲子園の特徴をあれこれイメージしたのです」

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