現地時間12日、カブスからFAになっている藤川球児がレンジャーズと1年契約で合意したとMLB公式サイトなどで報じられた。

　オフを日本で過ごし、13日は神宮外苑で「NIKE BASEBALL CLINIC 2014」にコーチとして参加したレッドソックスの上原浩治も、このニュースには「レッドソックスの噂もあったので、一緒にやりたいというのはあった」としながらも、「テキサス（レンジャーズ）でメジャー契約でしたから、良かったと思います」と祝福した。

　レンジャーズと言えば、かつて2012年に上原も在籍したチーム。街やお店の情報などのやり取りがあったか聞かれると「今日知ったので全然ないです」とし、「街の情報はダルビッシュに聞けばいいと思うので（笑）」と答えた。

　レンジャーズの本拠地であるグローブライフ・パーク・イン・アーリントンはメジャーでも有数の投手に不利な球場として知られている。まず、テキサスの土地柄として空気が乾燥していることから他の球場より打球の飛距離が伸び、球足も速くなるという点が挙げられ、それに加えて夏は気温40℃を超えるような暑さを記録する。さらに球場の形状も、ライトの観客席がフィールドにせり出しているため、左打者に本塁打が出やすくなっているという有り様だ。

　ところが、上原のレンジャーズ時代の成績は37試合すべてで中継ぎとして登板し、0勝0敗1セーブ、防御率1.75という成績を残している。投手不利な球場ながら、本拠地の方が成績が良く、22試合の登板で防御率0.42という抜群の安定感を誇った。

　「ピッチャー同士なので対戦はないんですけど、会って会話できるのは楽しみですね」と話した上原。クローザーとしてアドバイスは、との問いには「いやいや、それはもう実績は向こうの方が上なので」と謙遜する面も見せている。

　同リーグに2人の日本人守護神誕生はなるか。来シーズンのMLBを見る上での楽しみが、またひとつ増えた。