プロ野球界では1年目に結果を残した選手が、翌年に成績を落とし2年目のジンクスにハマることが多い。その一方で、変わらず活躍した選手や2年目に飛躍した選手もいる。

　昨季新人王に輝いた石川歩（ロッテ）、大瀬良大地（広島）、リーグ最多登板の秋吉亮（ヤクルト）、野手では田中広輔（広島）が変わらず活躍した。特に秋吉は1年目に61試合に登板したが、今季はそれを上回る74試合に登板。防御率は少し悪くなったが、セットアッパーとして14年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

　飛躍した選手では、松井裕樹（楽天）、森友哉（西武）が代表的。2人は高卒2年目ながらチームを代表する選手に成長した。松井は先発から抑えに転向した今季、球団シーズン新記録となる33セーブをマーク。11月に行われる「WBSC世界プレミア12」の代表メンバーに選出された。

　活躍した選手が多かった中、2年目のジンクスにハマった選手もいる。又吉克樹（中日）は登板数が昨季とほとんど変わらないが、安定感を欠いた投球が多かった。昨季も1度二軍落ちを経験したが、今季は成績不振で2度登録抹消。少し厳しくなるが、2年目のジンクスにハマった選手といえるだろう。

【プロ2年目の選手たちの主な成績】
＜変わらず活躍した選手＞
森唯斗（ソフトバンク）
14年：58試 4勝1敗 防2.33
15年：55試 5勝2敗 防2.69

石川歩（ロッテ）
14年：25試 10勝8敗 防3.43
15年：27試 12勝12敗 防3.27

大瀬良大地（広島）
14年：26試 10勝8敗0S 防4.05
15年：51試 3勝8敗2S 防3.13

秋吉亮（ヤクルト）
14年：61試 3勝4敗5S 防2.28
15年：74試 6勝1敗0S 防2.36

田中広輔（広島）
14年：110試 率.292 本9 点34
15年：141試 率.274 本8 点45

＜飛躍した選手＞
松井裕樹（楽天）
14年：27試 4勝8敗0S 防3.80
15年：63試 3勝2敗33S 防0.87

東明大貴（オリックス）
14年：26試 5勝7敗 防3.79
15年：25試 10勝8敗 防3.35

白村明弘（日本ハム）
14年：10試 1勝0敗1S 防3.27
15年：50試 1勝1敗0S 防2.03

森友哉（西武）
14年：41試 率.275 本6 点15
15年：138試 率.287 本17 点68

＜ジンクスにハマった選手＞
西宮悠介（楽天）
14年：46試 3勝0敗0S 防3.17
15年：13試 1勝1敗0S 防8.49

浦野博司（日本ハム）
14年：20試 7勝4敗 防3.68
15年：12試 3勝3敗 防4.81

又吉克樹（中日）
14年：67試 9勝1敗2S 防2.21
15年：63試 6勝6敗0S 防3.36

祖父江大輔（中日）
14年：54試 0勝3敗0S 防3.53
15年：33試 0勝2敗1S 防2.70

＜故障で苦しんだ選手＞
三上朋也（DeNA）
14年：65試 1勝4敗21S 防2.33
15年：21試 1勝1敗0S 防0.81