青木、山田がつけたヤクルトの「23」
球界史上初となる2年連続トリプルスリーを達成した山田哲人(ヤクルト)、クライマックスシリーズMVPに輝いた田中広輔(広島)、自身初となる打率3割をクリアした西川遥輝(日本ハム)など、今季新しい背番号に変更し大活躍した。新しい背番号に変更した選手ではなく、各球団の“出世番号”に注目していきたい。
ヤクルトの背番号“23”は出世番号の1つだろう。99年のドラフトで早稲田大からドラフト2位で加入した藤井秀悟が入団当時に背負った背番号が23だった。藤井は2年目に14勝をマークし、最多勝、ベストナインのタイトルを獲得。翌02年から背番号を「18」に変更した。
現在メジャーで活躍する青木宣親も23を背負った。青木は入団2年目の05年にシーズン202安打を放ち首位打者と最多安打のタイトルを獲得。翌06年に最多安打、07年に首位打者に輝き、10年から2年間、若松勉、池山隆寛、岩村明憲が付けた1となった。
青木の後、背番号23を背負ったのが、2年連続トリプルスリーを達成した山田だ。高卒4年目の14年に日本人右打者シーズン最多となる193安打を記録すると、15年に史上初となる本塁打王と盗塁王のW受賞。14年ぶりのリーグ優勝に貢献した。今季から1を付けてプレーする。
広島の「63」も出世番号
ヤクルトの23と同じように、近年広島の63も出世番号になりつつある。広島の3番打者として25年ぶりのリーグ優勝の立役者となった丸佳浩は、プロ入りした08年から6年間、63を背負った。背番号63を付ける最後のシーズンとなった13年に、レギュラーに定着。この年、29盗塁をマークし、自身初となる盗塁王に輝き、オフに緒方孝市監督が現役時代に付けた9に変更した。
丸の後を受けて63を背負ったのは、丸と同学年の田中広輔だ。田中はJR東日本から13年ドラフト3位で広島に入団。社会人出身の即戦力ルーキーにふさわしく1年目から110試合に出場し、規定打席に届かなかったものの打率は.292を記録した。翌年は開幕から遊撃のレギュラーに定着し、オフに背番号を「2」に変更。今季からは西川龍磨が63を付けている。西川は日本シリーズで安打を放つなど、将来のレギュラー候補として期待される。
その他、糸井嘉男、西川遥輝が背負った日本ハムの26番などもあるが、将来的にはヤクルトの川端慎吾が若手時代に背負い現在は広岡大志が付ける36も出世番号となりそうだ。