今季のメジャーリーグは、新たに海を渡った村上宗隆(ホワイトックス)や岡本和真(ブルージェイズ)の話題が尽きない。日本人打者への注目が高まる一方、日本人投手はシーズン折り返し前に36勝を積み上げ、年間70勝ペースという歴史的な数字を残している。
今季は大谷翔平(ドジャース)が投手として本格復帰。ここまで挙げた8勝は、チームメートの山本由伸の7勝を上回っている。
躍動しているのは、大谷と山本だけではない。メジャー2年目の菅野智之(ロッキーズ)も8勝と安定感を見せ、今永昇太(カブス)は5勝。さらにルーキー今井達也(アストロズ)も5勝をマークしている。
このほか、佐々木朗希(ドジャース)が3勝を挙げている一方、菊池雄星(エンゼルス)と千賀滉大(メッツ)はいまだ勝利がない。菊池はケガのため戦線離脱中で、千賀は不調でブルペンに配置転換されたばかり。日本人投手全員が順風満帆というわけではない。それでも今季の日本人投手が積み上げた勝利数は合計36勝に達している。
シーズンは各球団が81試合前後を消化し、ちょうど折り返し地点を迎えるところだ。つまり、このペースなら合計70勝の大台も見えてくる。
実は、過去のデータと照らし合わせると興味深い傾向が浮かび上がる。
【日本人投手の年度別合計勝利数ランキング】
1位 2014年 66勝
2位 2002年 62勝
3位 2016年 58勝
4位 2025年 56勝
5位 2023年 54勝
※ 2026年 36勝(日本時間26日現在)
日本人投手の年間合計勝利数を振り返ると、過去最多は2014年の66勝。続いて2002年の62勝、2016年の58勝と続く。
ここで目を引くのが2014年と2002年だ。どちらも午年。そして今年2026年も同じ午年である。
もちろん干支と投手の勝利に因果関係があるわけではないが、12年ごとに日本人投手が大きな存在感を放っているのは興味深い事実だ。
2002年は野茂英雄、石井一久らが白星を積み重ね、日本人投手がメジャーで存在感を示し始めた時代だった。2014年にはダルビッシュ有や岩隈久志、田中将大らエース級がリーグを代表する投手として活躍していた。
今季は大谷、山本らすでにメジャーで十分な実績を築いた投手だけでなく、佐々木や菅野、今井といった1~2年目の投手もメジャーで居場所を築き始めている。
「午年は日本人投手が強い」――。そう言いたくなるようなデータが、今年も積み重なりつつある。シーズンはまだ折り返し地点。歴代最多66勝という記録にどこまで迫れるのか、後半戦の戦いが注目される。
文=八木遊(やぎ・ゆう)