コラム

得票率97.2%で殿堂入りのCジョーンズ 思い出される野茂氏との新人王争い

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殿堂入りしたチッパー・ジョーンズ
 全米野球記者協会(BBWAA)が24日(日本時間25日)、2018年米国野球殿堂入り候補の投票結果を発表した。新たに殿堂入りを果たしたのは、チッパー・ジョーンズ、ブラディミール・ゲレーロ、ジム・トーミ、トレバー・ホフマンの4氏。

 いずれも1990年代半ばから2000年代にかけて活躍した名選手が選出された。目立ったのがジョーンズの97.2%という得票率の高さだ。その得票率は、ランディ・ジョンソン(97.3%)やグレグ・マダックス氏(97.2%)に匹敵する文句なしの選出だった。

 ジョーンズは、1990年のドラフトでアトランタ・ブレーブスから全体1位指名を受け、チームの主軸として毎年のように安定した成績を残した。両打ちの打者としては、史上3位の468本塁打を放った。また、全体1位指名選手が殿堂入りを果たすのは、2年前のケン・グリフィー・ジュニアに次いで史上2人目である。

 ジョーンズは実質1年目の1995年に、打率.265、23本塁打、86打点という好成績を残しながら、新人王を逃した。その年、ジョーンズを破り、僅差で新人王に輝いたのが当時ドジャース1年目の野茂英雄だった。野茂の118ポイントに対し、ジョーンズは104ポイント。3位の選手が14ポイントだったことから完全な一騎打ちだったことがわかる。当時は、野茂の日本時代の実績は加味されず、メジャーでは完全な新人扱いだった。今なら、ジョーンズが新人王に輝いていたことだろう。

 ともにナ・リーグで長くプレーしたため、対戦機会も多かった。レギュラーシーズンでの通算対戦成績は42打席、35打数2安打(打率.057)、0本塁打、1打点と野茂が完璧に封じ込んでいた。しかし、ポストシーズンでは事情が少し違った。唯一対戦した1996年のディビジョンシリーズでの結果は、3打席で2打数2安打、1本塁打、2打点、1四球とジョーンズが野茂を打ちのめしている。

 新人王を争った2人だったが、このようにポストシーズンに関しては明暗を分けた。1995年と96年の2度しかポストシーズンを経験できず、1勝も挙げられなかった野茂に対して、ジョーンズは生涯12度のポストシーズンを経験。ワールドシリーズには3度(1995、1996、1999年)出場している。しかし、チャンピオンリングを手にしたのは野茂氏と新人王を争った1995年の1度のみだったのは悔やまれる。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

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