コラム

「コリジョンルール」でプロ野球が変わる?オープン戦では“本塁”を巡る攻防に注目

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今年のプロ野球は、本塁を巡る攻防に注目!

現場はてんやわんや?適用された新ルール


 今年の春季キャンプ中、各球団ともあるプレーの確認に時間を割いた。今年からNPBで適用されることになった本塁上のクロスプレーに関する新ルール「コリジョン(衝突)ルール」である。

 簡単に説明すると、本塁クロスプレー時の危険な事故を防ぐため、本塁へ走るランナーはキャッチャーへのタックルを全面的に禁止。キャッチャーはタッチプレーの際に本塁をまたがず、ランナーの走路を必ず空けておかなければならない。そして、ランナーへタッチする際のブロックは禁止などといったことが挙げられる。

 今年から適用される新ルールということで、現場では対応に苦しんでいる。

 阪神キャンプでは、シート打撃の際に本塁でのクロスプレーとなると、「ランナーの走路にキャッチャーの足が入っていた」として従来ならアウトだったものがセーフと判定される一幕があった。

 特にこの新ルールは、一番関わりのあるキャッチャーにとっては早急な対応が求められるだろう。

 考えられるのは、キャッチャーのブロックがなくなったことにより、得点が昨年以上に増えていくということ。中日やヤクルトは選手にスライディングパンツを着用させ、本塁突入のベースランニングの練習を徹底的に行っている。


“本塁”を巡る争いがひとつのポイントに


 一方、海の向こうのメジャーリーグでは、一足早くこのルールが適用されている。

 2011年、サンフランシスコ・ジャイアンツのキャッチャーであるバスター・ポージーが、本塁のクロスプレーの際に相手ランナーのタックルを受けて重傷を負う。この事故がきっかけに本塁での危険なプレーに対する議論が高まり、2014年から禁止事項としてルールに加えられた。

 また、日本ではアマチュア野球で2008年に「本塁上で送球を待つ時は走路を空けておく」というルールが適用され、2013年には「ランナーのタックル禁止」が追加された。

 あるアマチュア野球の指導者は、「新ルールになったことで、キャッチャーのタッチの仕方が変わってくる。内野手が盗塁を防ぐ時のように、ミットを持つ手でかわすような形でタッチした方が良いでしょう」と語っている。

 コリジョンルールの適用によって、これまで野球の醍醐味とされてきた“キャッチャーvsランナー”のホームを巡る攻防は、間違いなく大きく変わる。

 その一方で、力技によるケガのリスクは減り、キャッチャーのタッチをかいくぐりながら軽やかなスライディングでベースに手で触れてホームイン、というようなスピード感あふれるスリリングなプレーが多くなるかもしれない。

 2016年のプロ野球は、本塁上の攻防にも注目だ。
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