コラム 2018.12.24. 13:15

「当たり」か「ハズレ」か…各球団が獲得した新助っ人たち

無断転載禁止
巨人と契約合意したビヤヌエバ

セ・リーグは投手中心の補強


 このオフ、大きな注目を集めたのは丸佳浩、浅村栄斗、西勇輝らFA宣言組の動向だったが、各球団はそれと並行して新外国人選手の獲得にも動いている。新年に入り、開幕までのあいだにも新外国人選手との契約が発表されることもあるだろうが、現時点でおおよそ「出そろった」感がある。

 ここで、各球団が獲得を発表した主な新外国人選手をあらためて振り返ってみたい。まずはセ・リーグから。


<広島>

▼ ケーシー・ローレンス(投手/31歳)
・生年月日:1987年10月28日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:188センチ/77キロ

 昨季ブルージェイズでメジャーデビューを果たし、シーズン途中にマリナーズへ移籍。今季はリリーフとして11試合に登板し、1勝0敗で防御率7.33。傘下3Aでは主に先発として19試合に登板。7勝5敗で防御率3.31という成績を残している。


▼ カイル・レグナルト(投手/30歳)
・生年月日:1988年12月13日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:左投左打
・身長/体重:188センチ/103キロ

 メジャー経験はなく、今季は3Aで48試合にリリーフ登板。4勝1敗3セーブ、防御率は4.77。


<ヤクルト>

 ロッキーズ傘下でプレーしたスコット・マクガフ投手、ソフトバンクに在籍するロベルト・スアレスの実兄としても注目を浴びたアルバート・スアレス投手と交渉中、もしくは合意間近という報道は出ているものの、12月24日12時現在で球団から獲得の正式発表はなし。


<巨人>

▼ クリスチャン・ビヤヌエバ(内野手/27歳)
・生年月日:1991年6月19日
・出身地:メキシコ
・投打:右投右打
・身長/体重:180センチ/95キロ

 2017年にメジャーデビューを果たし、12試合で4本塁打を記録。今季はパドレスで正三塁手として110試合に出場、打率.236、20本塁打、46打点をマークした。4月にはナ・リーグの月間最優秀新人にも選出された期待のスラッガー。


<中日>

▼ エンリー・ロメロ(投手/27歳)
・生年月日:1991年1月27日
・出身地:ドミニカ共和国
・投打:左投右打
・身長/体重:190センチ/103キロ

 最速164キロを誇る豪腕で、2013年にレイズでメジャーデビューを果たす。今季は3球団を渡り歩いて8試合の登板に終わったが、メジャー通算では137試合に登板し4勝6敗3セーブ、防御率5.12。今オフのドミニカ・ウィンターリーグでは、リーグトップの防御率1.17をマークした。


<阪神>

▼ オネルキ・ガルシア(投手/29歳)
・生年月日:1989年8月2日
・出身地:キューバ
・投打:左投左打
・身長/体重:190センチ/104キロ

 2013年にドジャースでメジャーデビュー。中日に所属した今季は27試合に登板して13勝9敗、防御率2.99の好成績をマークした。同一リーグ内での移籍により、今季同様の活躍ができるか。


▼ ピアース・ジョンソン(投手/27歳)
・生年月日:1991年5月10日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:188センチ/91キロ

 2017年にカブスでメジャーデビュー。ジャイアンツに移籍した今季はメジャーで37試合に登板。3勝2敗、防御率5.56という成績だった。カブス時代に続いて同僚となる藤川球児も能力を評価する。


 丸がFA移籍し、エルドレッドが退団した広島だが、これまで野手の新外国人獲得の発表はない。その広島を含め、新外国人のほとんどが投手だ。明白な「打高投低」の傾向にあった今季を踏まえ、各球団が投手力の補強を重視した感がある。

 そんななか、注目を集めるのは巨人のクリスチャン・ビヤヌエバ。丸をはじめ、中島宏之、炭谷銀仁朗、岩隈久志ら実績ある日本人選手に加え、メジャーでレギュラーを張った強打者の獲得に成功した。昨季、メジャーで20本塁打を誇るスラッガーだが、気になるのは打率の低さか。また、得点圏打率も.197と2割を切っており、384打席で104という三振の多さも気になるところ。全体的に粗さが目立つ長距離砲だが、日本球界にフィットできるか。


重量級長距離砲・バルガスはロッテの野球を変えるか


 続いて、パ・リーグの主な新外国人選手を見てみよう。


<西武>

▼ ザック・ニール(投手/30歳)
・生年月日:1988年11月9日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:190センチ/99キロ

 2016年にアスレチックスでメジャーデビュー。今季のメジャー登板は1試合にとどまったが、3Aでは32試合に登板して5勝4敗1セーブ、防御率4.63という成績だった。制球力が大きな武器で、2016年にはメジャーで24試合・70回を投げて与えた四球はわずかに6つ。


<日本ハム>

▼ ジョニー・バーベイト(投手/26歳)
・生年月日:1992年7月11日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:185センチ/104キロ

 2016年にヤンキースでメジャーデビュー。4月12日のブルージェイズ戦、5回2失点で降板した田中将大の後を受けて2番手で登板したのがバーベイトで、その時に嬉しい初勝利を挙げている。今季はメジャーで7試合に登板。3Aでは33試合で0勝3敗12セーブ、防御率1.45と安定した成績を残した。


▼ ジャスティン・ハンコック(投手/28歳)
・生年月日:1990年10月28日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:193センチ/83キロ

 今季メジャーデビューを果たし、10試合にリリーフ登板。0勝0敗ながら防御率1.46と好成績をマークした。


▼ 王柏融(外野手/25歳)
・生年月日:1993年9月9日
・出身地:台湾
・投打:右投左打
・身長/体重:182センチ/85キロ

 2016年、2017年と台湾プロ野球で2年続けて打率4割をマーク。阪神や西武、巨人のスカウト陣による視察が報じられて日本でも注目を集めた。今季は118試合の出場で打率.351、17本塁打、84打点。「大王」のニックネームで知られる。


<オリックス>

▼ ジョーイ・メネセス(内野手/26歳)
・生年月日:1992年5月6日
・出身地:メキシコ
・投打:右投右打
・身長/体重:191センチ/100キロ

 メジャー経験こそないが、今季は3Aで130試合に出場し、打率.311、23本塁打、82打点の好成績をマーク。今季はじめて3Aに昇格し、いきなり本塁打と打点の二冠に輝く活躍でインターナショナルリーグMVPを獲得した。


<ロッテ>

▼ ケニス・バルガス(内野手/28歳)
・生年月日:1990年8月1日
・出身地:プエルトリコ
・投打:右投両打
・身長/体重:196センチ/133キロ

 今季のメジャー出場はないが、3Aでは144試合に出場。打率.246、21本塁打、82打点をマークした。2014年から2017年までの4年間でメジャー通算236試合に出場。打率.252、35本塁打を記録している。持ち味はなんといっても巨漢が生み出すパワー。2017年にはホワイトソックス戦で飛距離147メートルの特大弾を放ち、2015年のスタットキャスト導入以来、ツインズにおける最長本塁打となっている。


<楽天>

▼ アラン・ブセニッツ(投手/28歳)
・生年月日:1990年8月22日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:185センチ/81キロ

 2017年にメジャーデビュー。今季は23試合の登板で4勝1敗も、防御率は7.82と振るわなかったが、昨季は28試合の登板で1勝1敗、防御率1.99という好成績を残している。


▼ ジャバリ・ブラッシュ(外野手/29歳)
・生年月日:1989年7月4日
・出身地:アメリカ合衆国
・投打:右投右打
・身長/体重:196センチ/106キロ

 2016年にパドレスでメジャーデビュー。今季は24試合の出場で39打数4安打、打率.103と低迷したが、3Aでは83試合に出場し打率.317、29本塁打、68打点と活躍した。


 パ・リーグでは、巨人と同様に日本ハムの積極的な補強策が目を引く。日本ハムの2人の外国人投手はそれぞれ3A、メジャーと舞台はちがうものの、今季はともに防御率1点台の安定した成績を残している。また、「大王」こと王柏融を獲得したことも、話題に事欠かない日本ハムらしい補強だろう。当たるかどうかはともかく、シーズン開幕前から大きな注目を集めることは間違いない。

 ロッテのケニス・バルガスも注目のひとり。いわゆる「テラス席」を設けて臨む来季、長年課題とされている自軍の長打が増えなければライバルチームにとって有利に働くことにもなりかねない。体重133キロの巨漢を誇るバルガスは、元レッドソックスの大打者、デビッド・オルティスに自分と似たタイプだと将来性を称賛されたこともあるほど。井上晴哉との巨漢コンビで、ロッテの野球が変わるかもしれない。

 活躍次第ではペナントレースの行方を大きく左右する新外国人たち。彼らはどんな活躍を見せてくれるだろうか。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)


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