ニュース 2016.11.07. 10:00

トライアウトにいないことも多い“戦力外の目玉”

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昨季自由契約となった松中はトライアウトに参加しなかった
 正捕手として11年、14年、15年のリーグ優勝と日本一に大きく貢献した細川亨(ソフトバンク)、07年と12年にベストナインを受賞した田中浩康(ヤクルト)など、レギュラーで活躍したことのある選手たちが戦力外通告を受けた。

 現役続行を希望する多くの選手は、合同トライアウトを受験することになる。ただし、最近までレギュラーで活躍したことのある選手たちに関しては、戦力外や自由契約となっても合同トライアウトに参加するケースは少ない。

 昨季は坂口智隆、松中信彦、栗原健太が自由契約、井川慶が戦力外となったが、トライアウトに参加せず。坂口はヤクルトと契約を結び、栗原は楽天の入団テストを受験、松中と井川はオファーが来ず、松中は現役を引退、井川は浪人生活を送っている。

 14年オフに自らの意思で自由契約を選択した当時阪神の新井貴浩も、トライアウトを受験することなく、古巣の広島と契約した。復帰2年目の今季は主に4番打者として、阪神時代の10年以来となる101打点をマーク。25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

 一方で、合同トライアウトに参加した選手もいる。今岡誠がその一人だ。今岡は阪神時代の03年に首位打者、05年に打点王に輝くなど2度のリーグ優勝に貢献。主力として長年活躍してきたが、06年以降は低迷し、09年に阪神から戦力外を受けた。同年11月に行われた合同トライアウトを受験した。

 その後、ロッテが興味を持ち翌年の春季キャンプにテスト生として参加。キャンプで合格を勝ち取り、ロッテで3年間プレー。“下剋上”を達成した10年の日本一も経験している。その他、01年に最多勝を獲得した藤井秀悟、05年に最多セーブに輝いた小林雅英といった大物たちもかつては合同トライアウトに参加している。

 それでも、長きに渡りプロ野球界で活躍してきた選手たちは、トライアウトに参加することなく、新しい球団と契約を結ぶケースが多い。今季戦力外や自由契約でチームを離れることになった大物たちは、トライアウトに参加するのだろうか…。それとも、トライアウトに参加せず他球団からオファーを待つのか…。注目だ。
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